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概要
クライアントや観客から、イベントやプレゼンテーション、ショーの演出に4Kを導入したいという要求が高まってはいますが、これまでHD映像ソースやディスプレイに投資してきたことが無駄になる訳ではありません。V-600UHDさえあれば、必要性と予算に応じて4K品質のワークフローへ移行できます。全ての入力端子にローランドのダイナミック・マルチフォーマット技術を活用したスケーリング機能を装備するV-600UHDは、フルHDと4K映像ソースの同時使用が可能な上、解像度の異なる複数の映像を同時に出力できるので、4Kカメラの高密度映像ソースをフルHDワークフローですぐに活用できます。
イベントを 4K HDR 画質にアップグレード
4K/HD、HDR/SDR をこれ一台で思いのままに
放送や映像制作と同じように、イベントやプレゼンテーションなどの演出も 4K 化が進んでいます。一方で、クライアントや演出者からは従来の HD 機材の対応も同時に求められています。V-600UHDはそうした現場のニーズに合わせ、従来の HD 環境を段階的に 4K に対応させることが可能です。全ての入出力端子にローランド独自の「ULTRA SCALER」(*)を搭載。 この機能によりフル HD と 4K の異なる映像を同時に扱えるだけでなく、4K と HD 映像も同時に出力できるので、従来の HD ワークフローの中に4K映像を取り込めます。
(*) ULTRA SCALER は、日本国におけるローランド株式会社の登録商標です。
システム・プログラム Ver.2.00 公開
【追加された機能】
・Canon製カメラの顔認識情報を有線LAN経由で取得し、V-600UHDのROI機能を自動的に動かすことができる 「Automatic ROI」機能を搭載 ・各社のカムコーダーおよびPTZカメラの操作機能を追加 ・マルチビューモニターに表示されるラベル表示機能を拡張 ・Recall Safe機能を追加 ・スタートアップ機能を追加 ・パネルロック機能を追加 ・USERボタンの機能を拡張 ・Setupメニューのカテゴリーを再構築
4K の真価を引き出す
V-600UHD は 4K 高画質映像を扱えるだけでなく、4K の真価を引き出す様々な機能により、映像演出の可能性を拡げます。
イベント演出をサポートする豊富な入出力
V-600UHD は HDMI(2.0対応)入力を 4 系統、12G-SDI 入力を 2 系統搭載し、PC とメディア・プレーヤーに加え、ステージ用にカメラを使用するようなイベントやライブコンサートに最適です。全ての入力端子においてフル HD、UHD、DCI 4K のビデオ信号はもちろん、XGA から DCI 4K まで解像度の対応が幅広い PC も、出力に合わせたスケーリングをかけて入力できます。コンバーターは必要ありません。また AUX の出力先を切り替えることにより、控室用の確認モニターも容易に設置できます。全ての入力、プログラム出力とプレビューを一つの画面に表示、一目で確認することができます。もちろん全ての出力端子にフル HD へのダウンコンバーターを搭載、HDモニターやライブ配信用エンコーダー等従来の HD 表示デバイスへの出力も可能です。
4K カメラ 1 台から最大 8 台分のカメラ映像を抽出
討論会やトーク・イベントなど出演者のクローズアップと会場全体の映像を組み合わせたい場面では、複数のカメラが必要になります。しかし V-600UHD に搭載された「ROI(Region of Interest)機能」を使えば、1 台の 4K カメラの映像から必要な部分を最大 8 つ抽出することで、複数のカメラを用意するのと同じような演出が可能になります。またスケーラー機能と併せてクロスポイントに割り当てることが可能。カメラの台数に頼ることなく、映像演出の幅を拡げることができます。
顔認識情報を使った自動カメラワーク
「Automatic ROI」は、4K対応ビデオカメラの顔認識情報とV-600UHDのROI機能を融合させ、 4K映像から人物の顔の位置を基準にして、HD映像を自動的に切り出すことができる機能です。 Canonのビデオカメラ XF705/400/405と組み合わせると、最大2名までの顔認識が可能。 人物が動いても顔の位置を自動的に認識し、あたかも実際にカメラでパン、チルト、ズームを しているかのような、滑らかなカメラワークの映像を自動的に作り出すことができます。 カメラとV-600UHDとの接続は12G-SDIもしくはHDMI2.0ケーブル1本とLANケーブル1本だけ ですので、セットアップは非常にシンプルです。
多彩かつ自由な映像合成
V-600UHD ではピクチャー・イン・ピクチャー(PinP)を2つまで表示可能。専用のプロセッサーを使うことなく、アスペクト比やサイズ、入力映像のスケーリングも自在に、スクリーン上の好きな場所に映像を配置することができます。自由度の高いピクチャー・イン・ピクチャー機能と高精細 DCI 4K の映像を組み合わせることで、より魅力的な演出を可能にします。
音声も一括管理
V-600UHD は 24bit / 48kHz の高性能な音声処理機能を搭載。SDI、HDMI に含まれる音声(エンベデッド・オーディオ)に加え、外部から入力された音声のミキシングが可能。選択した映像から音声をディエンベッドし、外部のオーディオ・ミキサーへ送出。またオーディオ・ミキサーから出力された音声を V-600UHD の映像出力にエンベッドできるので、プログラム映像と併せてライブ配信エンコーダーやレコーダー、会場外の控室などへ送出できます。イベントやショーの PA システムと組み合わせることで、現場での使い勝手が向上します。
PTZ カメラ制御機能
パナソニック社製、JVC社製、Sony社製、PTZOptics社製、Avonic社製、VISCA互換の一部のPTZカメラを 専用コントローラーを必要とせずにV-600UHDからLAN 経由で制御できます。
LED ディスプレイを使った演出に最適なソリューション
近年技術進化が著しい LED ディスプレイはステージや大規模音楽フェスには欠かせない映像演出の機材です。しかし非常に明るい照明や LED ディスプレイを背にするような場面では、従来の SDR カメラやスイッチャーを使ったシステムのコントロールには熟練の技術が必要とされました。司会者や出演者の輪郭に影を落とし、出演者へのライティングが難しくなります。しかし V-600UHD と HDR 対応カメラを一緒に使うことで、黒つぶれ、白飛びすることなく見せることが容易になります。
企業イベントや音楽フェスなどの大規模イベントでも、1920 ピクセルの HD サイズより横幅の大きな映像が使用されることが増えてきました。DCI 4K(シネマ4K)の解像度をサポートする V-600UHD があれば、最大で横 4096 ピクセルまでのディスプレイでの自由な映像演出が可能。演出家のクリエイティビティを刺激することでしょう。
また V-600UHD は「ドット・バイ・ドット」に対応した高品質なスケーリング出力機能を備え、直接 LED ディスプレイのコントローラーへ接続可能。LED プロセッサーの手前に専用のスケーラーを使うことなく、LED ディスプレイのピクセル数に合わせた映像を送ることができます。